丹波市・黒井城跡 ~明智光秀が攻略した丹波の赤鬼の城~
■黒井城
兵庫県丹波市春日町の城山(しろやま、357m)に黒井城跡があります。丹波の赤鬼と言われた赤井悪衛門直正が大改修を加え、周囲の山並に砦を築いた堅固な城ですが、明智光秀の大軍によって城主・赤井直正の病死後の1579(天正7)年8月に落城しました。
黒井城の赤井氏は、高城山・八上城の波多野氏と連携して明智軍に対抗しました。黒井城と八上城の連携を断つべく、その中間に築かれたのが金山城でした。金山城と八上城は当ポータルサイトに掲載済みですので、今回は最後の黒井城をご紹介します。写真は2010/03/19に撮影したものです。
【金山城】
★金山 ~明智光秀が築いた山城跡~ 2020年NHK大河ドラマ『麒麟がくる』で登山者増加か?
https://sanda-fujigaoka.com/2019/08/06/8966
★金山 ~眺望絶佳・明智光秀が築いた山城跡~
https://sanda-fujigaoka.com/2019/11/30/10849
【八上城】
★丹波篠山市・高城山 ~八上城跡、展望絶佳~
https://sanda-fujigaoka.com/2020/04/06/11754
明智軍の勝利後に黒井城に入ったのは、光秀の重臣斎藤内蔵助利三で下館を陣屋(現在の興禅寺)として領内の治安と復興に注力しました。
陣屋で利三の末娘として生まれたのが、お福すなわち後の春日局(かすがのつぼね、徳川第三代将軍家光の乳母)です。
★参考資料
丹波市HP 黒井城跡
https://www.city.tamba.lg.jp/soshiki/bunka/kuroijyou.html
■参考写真(写真をクリックすると拡大表示できます。2010/03/19撮影)
*城山から千丈寺山への縦走路には急峻な箇所があり、通過に注意が必要です。
*国土地理院地形図には縦走路が記載されておらず、道標も少ないため、縦走の場合は事前の情報収集が重要です。
*スマホGPSアプリ(YAMAP等)があると助かります。
1-黒井城跡登山口
2-獣害防止ゲート
3-石踏の段
山門のような建物があります。
4-黒井駅
黒井の街並です。中段の上にJR福知山線の線路、右手に黒井駅が見えています。
5-矢竹
実戦に使用されたのかもしれません(説明板なし)。
6-頂上直下のゲート
イノシシによって城の石垣が崩れるのを防ぐため、頂上部の城跡全体が金網で囲まれています。
7-城山(別名:猪ノ口山、357m) 本丸跡
保月城は黒井城の別名です。左手前に三角点があります。本丸跡からは360度のすばらしい展望です。
8-本丸跡
頂上部を削って広い平坦地が造られました。
9-本丸跡から見た二の丸跡
本丸と合わせるとかなりの広さです。
10-三の丸跡の石垣
11-北西の眺め
左手前に砦があった千丈寺山(せんじょうじさん、346m)のピークが見えています。
中央奥の高いピークは五大山(ごだいさん、569m)、右端から2つ目の高いピークは五台山(ごだいさん、655m)です。
12-西の丸跡への登り
13-西の丸跡
平坦地です。
14-尾根道の登り
15-城山遠望
16-千丈寺山の頂上
平坦地です。標識はなく、手作りの小さい木札に「砦址」と書かれていました。かつて千丈寺砦があった場所です。
17-ヨコガワ峰(364m)
千丈寺山の西のピークです。ここから少し戻り、大野坂から下山しました。
18-城山遠望
ヨコガワ峰の頂上直下から撮った写真で城山(黒井城跡)の平坦地がよく見えています。
19-千丈寺山
20-兵主(ひょうず)神社とオガタマの巨木
兵主神社は746(天平18)年に兵庫の守護神として創建された由緒ある神社です。
後方中央の木は樹齢300年と言われるオガタマの巨木です。
21-城山と氷上高校
22-興禅寺
黒井城の下館があった場所で、石垣や堀があります。
黒井城落城後は明智光秀の重臣・斎藤利三の居館でした。
23-興禅寺楼門
楼門前に「春日の局出生地」の石碑があります。斎藤利三の末娘(後の春日局)はここで生まれました。
24-黒井城跡遠望
右端は黒井城があった城山(357m)、左端は千丈寺砦があった千丈寺山(346m)です。
25-黒井城全図
=以上=