ボランティアの紙対応術 ~チラシ・資料の神対応術?~
高齢者生活支援ボランティアグループ「ささえあいふじ」でチラシ配布や会議資料などの作成に使用している紙対応術をご紹介します。
■チラシやコピー用紙の数え方
*たくさんの紙を手で数えるのは手間がかかります(紙幣など紙の扱いに慣れた方を除く)。
*筆者は、チラシやコピー用紙の枚数を数えるのに、デジタルクッキングスケール(料理用秤)を使用しています。
*コピー用紙等は工業製品なので、重さを量れば枚数がわかります(ただし、一度に量る枚数が多い場合は誤差が大きくなります)。
*チラシ配布や資料作成時に紙を迅速に数えたり仕分けることができます。
【用意する物】
*デジタルクッキングスケールで1~2kg測定用、0.1g単位の表示可能なもの
*風袋(ふうたい)として使用する紙箱 (注:風袋とは、はかりで物を量る時の、その品物の容器・袋・箱・上包みなど。)
-紙箱を風袋として使用すると量りやすい。
-紙の枚数が少ない時は風袋に入れ、多い時は風袋の上に載せると量りやすい。
-計量皿に風袋を載せてからスイッチを入れると、0g(ゼログラム)を表示するので、風袋の重さを気にせず正確に量れる。
※筆者は風袋として、たまたま自宅にあった使い捨てカイロの空き箱を使用しています。
※この空き箱は折り畳んで持ち運びできるので便利です。
★写真① デシタルクッキングスケールの実例
★写真② 風袋の空き箱を載せた状態
★写真③ 風袋内に少量のチラシを入れた状態
★写真④ 風袋に多くのチラシを載せた状態
【具体的手順】
①まず計量皿に空の風袋を載せて秤のスイッチを入れ、0gの表示が出たことを確認する。
*用紙1枚の重さを確認するため、10枚を風袋に載せて重さを量る。
*表示値を10で割ると1枚あたりの重さがわかる。
*1枚6.5gのチラシ10枚なら65gになる。
*湿っている紙などの場合は、表示値を10で割って1枚当たりの重さとする。
②紙を仕分ける場合は、適当に用紙を風袋に載せて、目的の重さになるまで枚数を加減する。
*慣れると、手早く目的の枚数まで加減できるようになる。
*枚数が多い場合は、測定可能範囲内の重さに分けて測定する。
【応用事例-1】
★業者に印刷を依頼したチラシの受入検収時など、枚数が多い場合はデジタルヘルスメーターで重さを量ると短時間で概数がわかる。筆者はチラシ3000枚の受入時にこの方法を使用している。
デジタルヘルスメーターは0.1kg単位の表示できるので、1枚6.5gのチラシなら15枚程度の誤差があり得るが、実用上は問題ない。
★測定実例
・注文していたチラシ3000枚が届いたので、デジタルヘルスメーターで測ったところ、ビニールでラップされた4個の梱包の重さはそれぞれ、3.8kg, 6.6kg, 3.3kg, 6.6kg で、合計20.3kgだった。
・チラシ用紙の仕様は1枚が6.5gなので、単純に計算すれば20.3kgは3123枚に相当する。
・この業者は枚数不明のオマケを同梱してくれるので、届いたチラシは3000枚とオマケ100枚の合計3100枚と誤差23枚と推定した(この程度の誤差は実務上、無視して差し支えない)。
・もし、厳密に枚数を数えたい場合は、小分けして100枚ずつデジタルクッキングスケールで測るか、1枚ずつ手作業で数えることになる。
【応用事例-2】
★多数の配付資料を作成するとき、ホッチキスで留める前にデジタルクッキングスケールで重さを量ってページの欠落、重複の有無を確認する。
*手で数えて確認するよりも正確で速い。
*理屈の上では、1枚欠落して1枚重複すると検知できないが、経験上、このケース発生は稀である。
※自動ソーターや自動ホッチキス付きの本格的コピー機を使えないボランティアには役立ちます。
■印刷時のインク節約方法(筆者が実施しているもののみ記載)
①インク代節約のため、純正インクではなく互換インクを使用する。
*ボランティア業務で約5年間、インクジェットプリンターで互換インクを使用しているが問題はない。
*インクに起因するプリンターの障害は発生していない(プリンターの本体保証付きの互換インクであるが、障害は皆無)。
*大ざっぱに言えばインク代が半額で済む。
②フォントは明朝体を使用する。
*ゴシック体などよりも線が細いのでインクが少なくて済む。
■チラシ修正の実例
*催しの案内チラシを印刷後に、ある1行分が中止になったことをチラシに記載する必要が生じた。
*関係者で相談したところ、約300枚のチラシを手書きで修正することになったが、チラシに追加印刷(二重印刷)する案が出た。
*印刷済みチラシの特定行の上に取消線と「←中止」の文字を赤字で印刷して解決した。
※次の「領収書の宛名の印刷」の方法を利用してもよい。
■領収書の宛名の印刷
*通販で購入した場合の領収書は、メール添付のPDF等で届き、購入者が自分で宛名を記入するケースがあります。
*手書きで記入してもよいですが、パソコンで印刷する場合は次の方法があります。
①まず、以前に作成したWORD文書で多数行の文字が入力してあるものを表示する。
②文書を改変してもよいように、元の文書とは別の文書名(ファイル名)を付ける。新しい文書をAとする。
③文書Aを印刷する。
④印刷した文書Aと領収書を重ね合わせ、蛍光灯などに透かせて見て、どの位置に宛名を印刷すべきか確認する。
⑤おおよその位置が決まれば、文書Aの文字を削除し文書Bとする。このとき改行は削除しないこと。また、宛名を入力する行の先頭部分は目印になるため、しばらく残しておくとよい。
⑥文書Bの宛名を印刷すべき行に宛名を入力する。
⑦白紙に文書Bを印刷する。
⑧印刷した文書Bと領収書を重ね合わせ、蛍光灯などに透かせて見る。
⑨上記⑦⑧を繰り返して印字位置を調整する。行の追加・削除でうまく調整できない場合は、直前の行の行間隔または行の高さを変更して微調整する。
⑩印字位置が確定したら、領収書に宛名を印刷する。
■プリンターできれいに印刷する方法
*長らく使用したインクジェット・プリンターでは、印刷文字が波打ちしてゆがむ場合があります。
*このような場合、印刷品質を「きれい」に設定すると、通常はプリントヘッドの往復時に印刷するところを、片方向だけで印刷するので、時間はかかりますがゆがみが少なくなります(CANONの例)。
2022.11.30 「領収書の宛名の印刷」を追加
2022.12.28 「プリンターできれいに印刷する方法」を追加
2024.10.26 タイトルに「チラシ・資料の」を追加
=以上=