ボランティアのチラシ配布経験談 ~富士が丘全戸配布・フラワータウン全域配布~
★兵庫県三田市富士が丘におけるチラシ全戸配布の経験談をご紹介します。
★2022年3~4月には、ひまわり特別支援学校の消毒作業者を募集するため、フラワータウン全域で募集チラシ配布を実施しました。このときは各地区の自治会にお願いしてご協力いただきました。詳しくは後述しますが、珍しい事例なので今後の参考用にご紹介します(必要になったらご覧ください)。
■ささえあいふじのチラシ配布方法
①高齢者生活支援ボランティアグループの「ささえあいふじ」では、活動内容の案内のため、おおむね1年に1回、チラシ(保存版)を作成して富士が丘の全戸にお配りしています。
②確実に全戸にお届けするため、数年前から自分たちで配布しています。
③ささえあいふじのチラシは、三田市社会福祉協議会フラワー地域福祉支援室やフラワー地域包括支援センターにも置いてあります。
★ささえあいふじ ~高齢者生活支援ボランティア~
https://sanda-fujigaoka.com/2022/01/28/17540
*兵庫県三田市富士が丘のボランティアグループである「ささえあいふじ」の紹介です。
*チラシをご覧いただけます。
■ささえあいふじチラシの富士が丘・全戸配布の経緯
①ささえあいふじ発足直後の2017~2018年は自治会にお願いして配布いただきました。
②2018年10月以降は、ささえあいふじ会員で手分けして全戸配布するようになりました。理由は次のとおりです。
*丁目自治会長の反対
自治会会長会にて全戸配布をお願いしたときに、「なぜ自治会が全戸配布しなければならないのか」と反対される丁目自治会長がおられました。最終的には会長会会長の取りなしで協力いただいたのですが、このようなことが異なる年度で複数回発生しました。
*反対の原因(推測)
ボランティアは自発的かつ積極的意思で活動しているのに対し、自治会役員は自発的意思ではなく、順番で役が回って来るケースが多いこと、仕事持ちの方は対応する時間がないことなどではないかと思います。
*チラシ大量紛失
ある丁目自治会長にチラシ数百枚を直接手渡ししたのに、数日後にまだ受け取っていないとの連絡が来る事態が発生しました(類似のケースは、別の丁目自治会長を含め複数回発生)。
*全戸配布になっていないケース
「順次お取りください」というメモを付けた上で回覧バインダーに入れて回覧すると、チラシがほぼ全部残った状態で戻ることがありました。
③そこで、会員で手分けして全戸配布したところ、予想外に簡単で短期間に配布できたので、以後は自分たちで配布しています。
*現在では、チラシの種類にかかわらず全戸配布はしないと決められた丁目自治会があります。
■チラシの効果
①チラシをご自宅に保管され、何か困ったことが発生した際にチラシを見て、ささえあいふじに電話して来られる方が少なからずあります。
②お手伝いが不要なご家庭であっても、チラシを保管しておかれると、ご近所やお知り合いの方で困ったことが発生したときに、ささえあいふじに連絡を取りやすくなります。
■チラシ配布の注意点
①複数人で配布するため、配布作業者に対象地域のgoogle地図の印刷を渡して、配布地域が明確にわかるようにしています。
(うっかりすると、同じお宅に2回配布したり、配布しないお宅が生じたりします)
②丁目や番地の境界は必ずしも明示されていないので、各住宅の番地表示や街路の状況を注意深く確認しています。
③ニュータウンの街並は京都のような直角の条里制ではなく、屈曲しているので道間違いしないように注意が必要です。
④集合住宅では同じ型の郵便受けが並んでいるので、どこまで投函したかわからなくなることがあります。防止方法としては、チラシの尻尾を郵便受けから少し出しておき、1列分の投函が終わったら全部押し込むという方法があります(先輩から伝授された方法です)。
⑤指サックをするとチラシを1枚ずつ取り出しやすいですが、ゴム手袋はさらに効果があります。
⑥筆者は、多数のチラシを入れた布袋を首に掛けて両手が使える状態で配布しています。布袋内のチラシが曲がると扱いにくいので、布袋の胸から遠い側にクリップボードを入れてチラシが曲がらないようにしています。配布速度は以前よりも早くなりました(写真-1、写真-2参照)。
⑦雨天時のチラシ配布は中止しています(チラシが濡れると読めなくなるため)。
【配布用の布袋、クリップボード、ゴム手袋】
写真-1 (A4判チラシを布袋に入れた状態)
・100円ショップ(値段は200円)で買った布袋に、チラシとクリップボードを入れています。
・クリップボードはチラシをまっすぐ立った状態に保持するために使用します。
・配布時は手前の持ち手を首にかけます。
・ゴム手袋をすると、両手で10本の指が使えるので、チラシの取扱が容易になります(指サックよりも便利)。
・ゴム手袋はホームセンターで買った400円余りの作業用手袋です。
写真-2 (上の写真の布袋をひっくり返した状態)
・布袋へのクリップボードの取り付け方がわかります。
■戸数や世帯数の把握方法
①兵庫県三田市HPに人口資料があり、富士が丘の丁目毎の世帯数が記載されています。
人口及び世帯数(令和4年度)/三田市ホームページ (sanda.lg.jp)
②上記資料はPDFとEXCELの2形式があるので、EXCELの表をダウンロードすれば加工できます。
③上記資料には、行政町別と通称町別の2種類がありますが、富士が丘は両方とも同じ内容で1999世帯(2022年7月現在)です。
【参考】例えば、武庫が丘では、行政町別には武庫が丘1丁目~8丁目が記載されており、通称町別にはセントラルヒルズ、ノアガーデンなどが記載されています。
④戸数の公開資料は見当たりませんでしたが、過去のチラシ配布経験から戸数は世帯数よりも少し少ないです。戸数がわからないときは、世帯数分を用意すればよいです。
⑤戸数を知るには、戸建てはgoogle地図から読み取る方法があります。マンションの戸数はネット検索でわかります。
★★フラワータウン全域でのチラシ配布事例★★
フラワータウン全域とは、三田市狭間が丘、富士が丘、武庫が丘、弥生が丘の4地区です。
本件は特定のボランティア団体が引き受けたわけではなく、対応可能なボランティアが調整等を行いました。
【チラシ配布の理由】
①2022年3~4月に、ひまわり特別支援学校の消毒作業者を募集するため、フラワータウン全域で募集チラシ配付を実施しました。このときは各地区の自治会にフラワータウン連合自治会を通じて協力をお願いしました。
②消毒作業は新型コロナウイルス感染予防のため、三田市内の各学校で有償の作業者によって2020年2学期~2022年3学期に実施されました。作業者は「学校衛生サポートスタッフ(会計年度任用職員)」として勤務しました。
③2022年4月以降は県と市の予算が打ち切りになり、児童・生徒が作業困難なひまわり特別支援学校は対応に苦慮されました。
④そこで、ボランティアがひまわり特別支援学校と相談し、「さんだ学校支援ボランティア 環境支援(消毒作業)募集」のチラシを作成して、フラワータウン全域に配布することになりました。当ボランティアは無償(無給)です。ひまわり特別支援学校は三田市全域が校区です。
★一般的な「さんだ学校支援ボランティア」の説明
学校支援ボランティアを募集しています/三田市ホームページ (sanda.lg.jp)
■フラワータウン全域でのチラシ配布の実際
★本件では、フラワータウンの各自治会長をはじめ、多くの関係の方々にご協力いただき、厚くお礼申し上げます。
*確証はないのですが、フラワータウン全域で作業者募集チラシを配布した先例はないようです。
*各地区でのチラシ配布方法は、全戸配布の場合と、自治会加入者宅のみの配布の場合があります。
*今後の参考用に、次に作業の経緯を記します。
【チラシ配布作業の経緯】
以下の校長先生は、ひまわり特別支援学校の校長先生を意味します。実施年は2022年です。
*3月8日 三田市の消毒作業予算打ち切りを受けて、これまでの作業者が引き続き無償で作業を継続することは不可の旨を校長先生に説明
*3月9日 ボランティアが校長先生と相談して、作業者募集チラシのフラワータウン全域配布を決定
*3月11日 印刷済みチラシ9000枚をひまわり特別支援学校からボランティアが受取
新学期からの消毒作業開始を考えると、各地区自治会と詳細に打合せる時間的余裕はないため、次のように対応しました。
*チラシ枚数は三田市HPの「人口及び世帯数」の表の世帯数を参考にする。経験上、戸数は世帯数よりも少ないです。
*各地区自治会長への配布協力依頼とチラシの各コミセン搬入は並行して行う。
*3月12日 印刷済みチラシを富士が丘コミセンに搬入
*3月14日 印刷済みチラシを弥生が丘コミセンに搬入
*3月17日 印刷済みチラシを狭間が丘コミセンに搬入
*3月18日 印刷済みチラシを武庫が丘コミセンに搬入
*その後、チラシは各自治会によって配布されました。
*最終的に、「さんだ学校支援ボランティア 環境支援(消毒作業)」への応募者は8名でした。
*応募者の内訳は、以前からの作業参加者5名、新規応募者3名です。
【参考資料】
学校の消毒作業については、次のサイトをご覧ください。
★富士が丘・学校の消毒作業 ~活躍する学校衛生サポートスタッフ~
https://sanda-fujigaoka.com/2020/12/21/14426
*富士小学校、富士中学校、ひまわり特別支援学校での消毒作業風景の写真があります。
★消毒作業者(無償ボランティア)募集 ~ひまわり特別支援学校~
https://sanda-fujigaoka.com/2022/03/12/17765
*募集チラシの実物写真があります。
【チラシ配布の状況】
①チラシ配布方法は、地元の富士が丘についてはわかっていますが、他地区についてはわかりませんでした。
②他地区について旧知のボランティアに聞いたところ、チラシ配布はコミセンで実施しているのでコミセンに聞いてほしいとのことでした。
③そこで、行政町別の世帯数で仕分けたチラシをザックに入れて各コミセンへ持参し、必要に応じて現地で仕分けなおすことにしました。再仕分けのため、デジタルクッキングスケールと風袋用空き箱も持参しました。
④チラシの配布先グループ分けと枚数はコミセンの事務員の方に教えていただきました。
⑤狭間が丘と武庫が丘はマンションごとに配布するようになっていたので、コミセンにて再仕分けしました(チラシ再仕分けの所要時間は両方とも1人で約1時間で、下記「ボランティアの紙対応術」の方法が威力を発揮しました)。
コミセン経由の配布対象外だった狭間が丘のマンションひとつ分は筆者が全戸配布しました。
⑥富士が丘で全戸配布をしない方針の丁目分は筆者が全戸配布しました。
デジタルクッキングスケールと風袋用空き箱の利用方法は次のサイトをご覧ください。
★ボランティアの紙対応術 ~神対応術?~
https://sanda-fujigaoka.com/2022/08/06/19200
【チラシ配布で苦労した点と対応策】
①個人情報保護が厳しくなったため、各地区の自治会役員の氏名・連絡先がわからず困りました。富士が丘の自治会会長会会長には非常によくサポートいただいたのですが、それでも情報開示が困難でした。
②各地区のコミセンにチラシを持ち込み、事務員の方に主旨を説明して各地区自治会長に連絡を取るように依頼したところ、意外に早く連絡が取れました。
③各地区ともチラシ配布の実務は、コミセン事務員の方が詳しいことがわかりました。
④フラワータウン連合自治会の会長宛に協力依頼メールを送信するとともに、フラワータウン連合自治会の会長会にて筆者が協力依頼を行いました。実際には②と④が同時並行で進んだことになります。最終的には関係者の協力が得られたので、チラシ配布は当初の予定どおり実施できました。
=以上=