落雷事故防止対策 ~落雷事故は防げる 2022.10.29更新~
「地震雷火事親父」とは、世の中で特に怖いとされているものを順に並べて、調子よくいったことばだそうですが、最近、雷はかなり予知できるようになっています。落雷による被害防止の方法をまとめましたのでご参考になれば幸いです。
行動の前に落雷の可能性を知って危険な場合は行動を中止する、行動中は雷ナウキャストと観天望気により落雷事故を避けることが望ましいです。
注:キャッチフォト(当ポータルサイトの検索画面の小さい写真)は、気象庁サイトからコピーしました。
1.落雷の可能性の事前把握方法
■気象情報
・気象情報は一般的名称ではなく、気象情報という名の情報です。
・雷注意報の発表に先立って下記の気象庁サイトに「気象情報」が発表されることが多いので、前日夕方~当日朝に気象情報の有無を確認します。(例:突風と降ひょう及び落雷に関する兵庫県気象情報)
・前日の時点で、気象情報が落雷の可能性を指摘し、発雷確率(後述)も高い場合は、イベント中止を考える方がよいです(具体的な基準はありません)。筆者はこの方法で過去1000回超の登山を無事に実施しました。
★気象情報(兵庫県)
■過去の気象情報と災害発生の実例
・2019年5月18日に鹿児島県の屋久島で大雨による土砂災害が発生し、300人を超える登山者が下山できなくなったケースの気象情報のコピーが含まれています。
屋久島の大雨・土砂災害の考察 ~「気象情報」活用のすすめ~
富士が丘ポータルサイト (sanda-fujigaoka.com)
■警報・注意報
・当日の朝から警報・注意報の発表によく注意します(雷は注意報のみで警報はありません)。
・前日に落雷の気象情報、当日に雷注意報がそれぞれ発表された状態で登山し、落雷死亡事故になった事例があります。
★気象警報・注意報 : 全国
■発雷確率
・ほぼ4日前から閲覧できます。データ更新は毎日0・6・12・18時過ぎで、ネットでは約1時間後に確認可能。
・発雷確率が大きい地域・時間帯での野外活動は避ける方が無難です。
・発雷確率の数値に応じた対策は特に決められていません。
★発雷確率の予報=予報ガイダンス(気象庁発表) 国際気象海洋㈱のサイト
・次の2つは表示形式が異なりますが内容は同じです。
2.イベント実施中や行動中の対応
■雷ナウキャスト
・気象庁の「レーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻)」のサイトで、雷発生の可能性や雷の激しい地域の詳細な分布と1時間先までの予報がわかります。まさに文明の利器です。
※文部科学省も学校管理者に雷ナウキャストの利用をすすめています。
・イベント実施時、発雷確率が高いとき、観天望気で雲行きが怪しいときは、雷ナウキャストで確認してください。
★レーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻)
気象庁 | ナウキャスト(雨雲の動き・雷・竜巻) (jma.go.jp)
・スマホでも見ることができます。
以下は気象庁サイトからの引用です。
・活動度2以上では落雷の危険が迫っている状況ですので、直ちに身の安全確保の行動をとる必要があります。
・安全確保に時間を要する場合は、活動度1の段階から行動することが被害の防止につながります。
・次の情報は、クリックすると拡大表示できます。
=引用終り=
■避難
・雷ナウキャストで活動度2以上の場合は、速やかに避難してください。
・空が黒雲に覆われる、降雨、雷鳴等の異常を感じたら、速やかに避難してください。
・避難場所は頑丈な建物がよいです。立木の下は危険(落雷の側撃を受ける事故例が多い)。
・遠雷は人間の耳には遠く感じられても、実際には近くで鳴っており、直後にすぐ近くに落雷することがあります。
・祭りなど参加者が多い行事については、万一に備え、会場近くにある学校の体育館・校舎等に避難できるように、前もって体育館等を借用しておくとよいです。
・野外コンサートなどで落雷対策がなくて、かつ雷が予想される場合は行かないことも妥当な選択です。
以下は気象庁サイトからの引用です。
・次の情報は、クリックすると拡大表示できます。
=引用終り=
3.参考資料
■主な落雷事故(人身)リスト
http://www.aobaya.jp/rakuraijiko.html
■気象庁の防災啓発ビデオ「急な大雨・雷・竜巻から身を守ろう!」
気象庁|防災啓発ビデオ「急な大雨・雷・竜巻から身を守ろう!」 (jma.go.jp)
・子どもにもわかりやすい内容です。
2022.11.12屋久島土砂災害時の気象情報の事例追加
2022.10.29更新
=以上=