ブナが美しい氷ノ山 ~福定登山口から氷ノ山越へ~
■以下は氷ノ山登山の前半を紹介するものです。
■氷ノ山(ひょうのせん、1510m)
兵庫県養父(やぶ)市と鳥取県若桜(わかさ)町の境に位置する氷ノ山は、兵庫県の最高峰であり、鳥取県では大山(1729m)に次ぐ高峰です。
氷ノ山は、氷ノ山後山那岐山国定公園の一部で、ブナ、イヌワシ、ツキノワグマが生息する貴重な自然の宝庫です。
氷ノ山の登山道は多いですが、筆者はこれまでに鳥取県側からの氷ノ越コース、兵庫県側からの大段ヶ平(おおだんがなる)コースを登り、いずれも富士が丘ポータルサイトに投稿しております。
★氷ノ山 ~兵庫県の最高峰にして自然の宝庫~
https://sanda-fujigaoka.com/2019/08/28/9562
★氷ノ山 ~兵庫県最高峰への最短ルート~
https://sanda-fujigaoka.com/2019/08/28/9589
今回は兵庫県養父市福定(ふくさだ)親水公園を起点に、氷ノ山越、氷ノ山山頂、神大ヒュッテ、東尾根登山口を周回するコースを歩きました。このコースは氷ノ山への登山コースでもっともきつい健脚者向けと言われています。
兵庫県三田市から福定親水公園までの所要時間はグーグルマップによると、舞鶴若狭道、北近畿豊岡道・八鹿氷ノ山ICから国道9号線経由で、1時間45分(113km)です。実際の所要時間もほぼ同じでした。三田市からの氷ノ山登山は日帰り可能です。
【注意事項】
*登山装備を整え、体力的時間的に余裕のある山行をしましょう。
*地形図やスマホGPSアプリ(YAMAPなど)を使用して道迷いを防止しましょう。
*ツキノワグマの生息地なので、熊除け鈴を携行しましょう(筆者は単独行が多いのでクマ撃退スプレーを携行しています)。
■参考写真(写真をクリックすると拡大表示できます。2020/08/31撮影)
1-福定親水公園・駐車場
正面の建物は水洗トイレです。満車の場合は、下の国際スキー場の駐車場に止めるようにとの注意書がありました。
2-説明板
3-登山届提出所
「登山届提出所」の文字の下に、ガスボンベを利用した「登山届け入れ」があります。
4-氷ノ山登山口
多田ケルンは、兵庫県丹波市生まれで、兵庫県の山々をこよなく愛した登山家・多田繁次氏を顕彰するものです。
5-真新しい木橋
6-布滝(落差65m)
木が邪魔になって全景は見えませんが、落差のある美しい滝です。
7-28曲りの標識
これから屈曲した急坂が連続します。屈曲が28あるかどうかは、数えなかったのでわかりません。
8-お地蔵様
登山者安全祈願、遭難者供養のお地蔵様です。不動滝の標識もありましたが、樹木が繁茂しているためか滝は見えませんでした。
9~15-登山道
美しいブナ林を縫って急な登山道が続きます。最後の写真は「沢転落危険! 注意!」の標識です。谷側は急峻なので要注意です。
16-地蔵堂
新田次郎の小説「孤高の人」のモデルとなった加藤文太郎が、氷ノ山登山の際に泊まったそうですが、往時はトタン張りではなく全部木造の御堂だったのではないでしょうか。地蔵堂内には大きい地蔵菩薩、小さい閻魔大王ともう一体は泰山府君らしい小像が祀られていました。
17~18-難所
渓流を渡るために手前側の梯子を下って、向こう側の梯子を登ります。手すり付きなので、落ち着いて通過すれば問題ありません。
19-木地屋跡
説明はありませんでしたが、この平地にかつて木地師の屋敷があったのでしょうか。
20-ブナの美林
緑のブナの天蓋に覆われたような美しい道が続きます。出会った他の登山者たちが最初に発する言葉は全員「きれいですねえ」でした。確かに一見の価値があります。
21-「頂上まで3.0km」の標識
氷ノ山は頂上までの距離を示す標識が500mごとに設置されています。
22-ギンリョウソウ(銀竜草)
23-熊の爪痕?
付近に似たような傷のある木が散見されました。
24~25-とうろう岩の標識と説明板
谷の向こうに「とうろう岩」と山頂避難小屋が見えると記載されていましたが、樹木が繁茂しているのでよく見えませんでした。2枚目は近くの別の場所からズーム撮影した山頂避難小屋です。
26-弘法の水
水は枯れていました。
27-トンボ(蜻蛉)
28-一口水
岩の間から一筋の水が流れ出ていました。
29-氷ノ山山頂避難小屋
中段右端のコブは「こしき岩」です。
30-氷ノ山越(ひょうのせんごえ)避難小屋
兵庫・鳥取県境尾根上の峠は、兵庫県側では氷ノ山越、鳥取県側では氷ノ越と呼ばれています。
=以上=