千丈寺山【改訂版】 ~三田市で唯一の一等三角点がある山~
■千丈寺山の記事は当サイトの2019年度アクセスランキングで第1位になりました。多くの方にご覧いただきましたので、内容を追加し写真を大きくして改訂版を作成しました。
千丈寺山に再度登って情報を更新しようとしましたが、山岳四団体から新型コロナウイルス感染拡大により、登山自粛の共同声明が発表されたのを機に登山を中止しました。登山口までマイカーで行けば、人に会うことはほとんどないのですが、万一山中で事故に遭えば救助・医療関係者に多大の迷惑をかけるので自粛しました。
■千丈寺山(せんじょうじさん、590m)
フラワータウンから見ると北側に大きいどっしりとした山が見えます。これが千丈寺山です。山名は、標高が千丈(約3,030m)あるということではなく、かつて山上に千丈寺という寺院があったことに由来します。
■三田市内から見た千丈寺山
ブイブイの森の展望所から2019/09/14撮影。中央が千丈寺山です。
2枚目の写真は、青野ダムから千丈寺湖越しに撮った千丈寺山(右側)です。2019/08/11撮影。
3枚目の写真は、三田市の弥生が丘4丁目児童公園横の山林内歩道から撮った千丈寺山です。手前は富士中学校。2020/04/25撮影。
■千丈寺山について
三田市では唯一の一等三角点のある山ですが、あまり登られていないようです。複数のガイドブックに「千丈寺山はなぜか登山者が少ない」と記載されています。理由として考えられるのは、有名でない、交通が不便、駐車場が少ない、道標が整備されていない、急登・急下降があるということです。
実際に登って見ると、山また山の真っ只中を進みましたが、展望がよくて静かな山歩きが楽しめました。ルートは、乙原(おちばら)てんぐの森駐車場→松住大権現→千丈寺山頂→前山→北浦天満宮→車道歩き→乙原てんぐの森駐車場です。
山中には祠が点在していて、古くから信仰の山であったことがうかがわれます。
【注意点】
*乙原てんぐの森駐車場~千丈寺山頂の間は道標が整備されていますが、千丈寺山頂~北浦天満宮の間は道標がほとんどありません。地形図とコンパスでルートを判断できる人向きです。スマホのGPSアプリ(YAMAP等)があるとより安全です。
*降雨時や降雨直後の入山は避ける方が無難です。
*山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド 兵庫県の山」では、危険度が★★(一部に岩場やすべりやすいコースがある)になっています。
*一般的な登山装備が必要です。
■参考写真(写真をクリックすると拡大表示できます。2016/02/04撮影)
1-案内板
てんぐの森の説明と千丈寺山(南千丈寺山)までの絵図が記載されています。
2-てんぐの森駐車場(無料)
真ん中のステンレスの箱は簡易トイレです。
3-道標
てんぐの森駐車場から千丈寺山頂までは写真のような道標が整備されています。
4-トラロープ付きの急登
尾根までの間に急な登りがあります。
5-祠
6-松住大権現
尾根上の少し広い場所に祠があり、祠前に護摩を焚いた跡がありました。
7-松住大権現
風格のある祠です。
8-羽束山(はつかやま、524m)
南東に見える山並です。中央右上に羽束山、正面奥に宝塚市の大峰山(おおみねさん、552m)が見えています。
9-尾根
千丈寺山頂までは狭い尾根や岩の積み重なる尾根があります。
10-大船山(おおふなやま、653m)
東南東の正面に大船山が見えています。
11-北東の山並
猪名川町の大野山などの山並が見えています。
12-大野山(おおやさん、754m)のクローズアップ
稜線に無線塔が並んでいます。
13-尾根
14-頂上手前の大岩
大岩を乗り越えると千丈寺山頂です。
15-西側の山並
中央右上に大きく見える山は播州清水寺のある御嶽山(みたけさん、約540m)です。
16-千丈寺山頂
この大岩の上が千丈寺山の頂上です。
17-山頂の大岩と三角点
大岩の手前に三田市唯一の一等三角点があります。
18-一等三角点
三角点標石の一辺は一等18cm、二等と三等15cm、四等12cmなので、これは三田市最大の三角点です。
19-峯ヶ畑(みねがはた、660m)
北北東の間近に峯ヶ畑の頂上があります。
20-三国ヶ嶽(みくにがたけ、698m)と峯ヶ畑
右が三田市最高峰の三国ヶ嶽、左が峯ヶ畑です。両方とも国土地理院地形図に山名が記載されていません。
峯ヶ畑の左奥に多紀連山・小金ヶ岳(こがねがたけ、725m)が小さく見えています。
21-千丈寺山頂上
北東正面に三国ヶ嶽が見えています。
22-千丈寺大権現
山頂の岩壁直下に祠があります。天狗が出現しそうな雰囲気です。
23-千丈寺湖
山頂近くの岩場から見ると、眼下に三田市の水がめ・千丈寺湖が広がっています。残念ながら霞んでいますが、視程のよい日は広大な展望が楽しめるでしょう。後方の山並は六甲山地の北西にある丹生(たんじょう)山系です。
24-赤ペンキ
左上の木に赤ペンキの印があります。千丈寺山頂上から先は道標がなく、赤ペンキやテープが一応の目印ですが、これらが何の目印なのかわからないので、自分で進路を確認する必要があります。スマホのGPSアプリが使えると重宝します。
25-残置テープ
このテープの意味は不明なので過信は禁物です。
26-北浦天満宮
千丈寺山の南側の登山口です。ここから、てんぐの森駐車場まで車道を延々と歩いて戻りました。
=以上=