青空に映える樹氷(霧氷) ~奈良三重県境・高見山~
■樹氷の名所・高見山(たかみやま、1249m)
・奈良三重県境に位置する高見山は、「関西のマッターホルン」とも言われる鋭鋒で、厳冬期には見事な樹氷(霧氷)が見られることで有名です。
・青空の下で見る樹氷の美しさは格別です。
・低山ですので、厳冬期であっても樹氷も積雪もないことがあります。
・山頂に高角(たかすみ)神社と避難小屋があります。
★高見山へのアクセス
高見山|奈良県観光[公式サイト] あをによし なら旅ネット|東吉野村|吉野路エリア|自然|観光 (nara-kankou.or.jp)
・公共交通機関の利用は不便ですが、奈良交通の霧氷バスが期間限定で運行されています。
・マイカーで高見峠(大峠)まで行くことも可能ですが、事前に道路情報を調べ、雪道・凍結道路走行の準備をしておく必要があります。
・以前に筆者がマイカー(四輪駆動車)で行ったときは、スタッドレスタイヤを装着し、チェーン、牽引ロープ、スタック脱出板などを携行しました。
・冬季の高見山登山は雪山装備が必要で、6本爪の軽アイゼン、ストックを使用しました。
・雪山経験の少ない方は経験者との同行をおすすめします。
・登山情報はネットや、市販のガイドブックをご覧ください。
■高見山の樹氷(霧氷)生成メカニズム
・高見山は東西に長い屏風のような山です。
・北側の低い山並を越え、小さい水滴を含んだ風が吹いて来て、高見山の斜面に沿って急上昇すると水滴が過冷却状態になります。
・風が樹木の枝に衝突した瞬間に氷結して枝に付きます。
・これが継続すると大きな樹氷ができます。
■参考写真(写真をクリックすると拡大表示できます。2017/02/25撮影)
・2017年2月25日(土)に訪れたときの樹氷の写真をご紹介します。
・このときは山上に積雪はほとんどなく、一面に付いた樹氷が青空に映えてすばらしい眺めでした。
・パソコンよりもスマホの方が画素密度が高いためきれいに見えます。
①頂上稜線の下部の樹氷
・右側(北側)へ樹氷が伸びています。
②樹氷
・奥は台高山脈です。
③すべての枝に樹氷
④稜線の樹氷トンネルを行く登山者
・地面に積雪がありません。
⑤~⑥樹氷
⑦枯れ木に付着した樹氷
・左側(北側)に向かって樹氷が成長しています。
⑧稜線の北側の風景
・上段左端の2つのピークは、左が兜岳(かぶとだけ、920m)、右が鎧岳(よろいだけ、894m)です。
・上段右端のピークは、倶留尊山(くろそやま、1038m)です。
⑨稜線の登山道
・明るい樹氷のトンネルを歩くのは、登山者にとって至福のひとときです。
⑩~⑪樹氷
⑫西北西の風景
・奈良県東吉野村平野付近の集落が見えています。
・周辺の山には積雪がないことがわかります。
⑬樹氷
⑭奈良県曽爾(そに)村の兜岳・鎧岳と樹氷
⑮大峰山脈遠望
・上段の山並は、左端が大普賢岳(だいふげんだけ、1780m)、真ん中が修験道の聖地・山上ヶ岳(さんじょうがたけ、1719m)です。
⑯高見山の頂上付近
・中央の鉄棒は山頂の高角(たかすみ)神社の屋根の避雷針です。
⑰頂上直下の登山者
⑱頂上付近から見た西側の風景
・樹氷が稜線だけにあることがわかります。
・上段に薄っすら見える山並は、中央の右が金剛山(こんごうさん、1125m)、その右が葛城山(かつらぎさん、959m)です。
⑲頂上付近の北側のブナ林?
【2000年1月22日に撮影した写真】
・フィルムカメラで撮ってプリントした写真をスキャナーで読み取りました。
⑳高見山
・高見山の西側の国道166号線から撮った高見山です。
・樹氷が山頂部分だけに付いていることがよくわかります。
㉑~㉒ブナの大木
・以前は次の写真のとおり山頂の北側にブナの大木が林立していて、樹氷をまとって凛として立つ姿は神々しいほどでした。
・2019年に久しぶりに訪れたところ、ブナの大木はほとんど消滅していました。
=以上=