虚空蔵山 ~聖徳太子創建の虚空蔵堂がある山~
■虚空蔵山
虚空蔵山(こくぞうさん、592m)は、三田市と丹波篠山市の境にあり、中腹に聖徳太子創建と伝わる虚空蔵堂があることで知られています。羽束山と同じく、三田市の初日の出登山の山です。
山名の読みは、こくうぞうさん、こくうぞうやま、こくぞうさんなど、ガイドブックによって異なります。標高は、山頂の標識には596mと記載され、国土地理院地形図では山頂に592mの標高点があります。地形図の592mが虚空蔵山の正しい標高と見るべきでしょう。
山上の巨岩・丹波岩や山頂は、虚空蔵菩薩の智慧と功徳が広大無辺であることに似たのか、広大無辺の展望を誇ります。
西麓には日本六古窯のひとつとして有名な立杭焼(たちくいやき)の窯元が建ち並び、陶の郷や兵庫陶芸美術館などがあります。
■登山道
東側のJR藍本駅または西側の立杭陶の郷から登るのが一般的で、道標が整備されています。
虚空蔵山から北側へ縦走してJR草野駅へ出ることも可能ですが、手書きの簡単な道標が少しあるだけなので、山歩きに慣れた人向きです。このルートの途中の山上山には小規模な岩場があり役行者像もあります。これは修験道の聖地・大峰山脈山上ヶ岳を模したものであるようです。
■虚空蔵山登山
次の資料がわかりやすいです。
★山歩きガイドマップ 虚空蔵山 (丹波篠山市観光情報サイト)
https://tourism.sasayama.jp/pamph/img/mt_kokuzosan.pdf
■参考写真(写真をクリックすると拡大表示できます。撮影日は2014/06/24)
1-登山口の案内板
写真に赤地に白抜きで「現在地」と書いてある地点の案内板です。以下の写真は、案内板に赤色破線で表示されているルート上で撮影したものです。
案内板の最下段の右手に「11月15日~2月15日の間は狩猟解禁期間となりますので、入山されると危険です」と赤字で書かれているように、冬の山歩きは要注意です。
2-石舟
説明によれば、虚空蔵堂への参詣者はこの流れで手を清めます。
3-登山道
小さい流れに沿った登山道は石がごろごろしているので、足元に注意しながら歩きます。
4-虚空蔵堂
歴史を感じさせる立派な建物です。昔は七堂伽藍が整っていたそうです。
5-役行者像
山中にある役行者の祠です。
6-登山道
急な登りがあります。
7-立杭・登り窯
虚空蔵山の稜線から見た立杭(丹波篠山市今田町下立杭)の集落で、虚空蔵山の西側に位置します。登り窯の長い屋根が見えています。
8-丹波岩
丹波岩は虚空蔵山頂の南にある巨岩で、広大な展望が楽しめます。写真には三田市のニュータウン、その先に六甲山地が写っています。
9-有馬富士
丹波岩から見た南東の風景です。後方左の大きい山は羽束山、その右の低い三角形の山は有馬富士です。有馬富士の後ろに少し霞んでいる高峰は大峰山(552m)です。
写真の中央付近は三田市藍本の集落の一部で、武庫川が大きく屈曲しているため、集落の手前と後を武庫川が横切っています。後は176号線の波田橋交差点です。
10-播州清水寺
丹波岩から西に播州清水寺(加東市平木)の山が見えています。山上に仁王門の屋根も見えています。
11-虚空蔵山頂
虚空蔵山頂の標識で標高596mと記載されています。国土地理院地形図に592m標高点が記載されているので、現在では592mが正しいでしょう。山頂は展望がよく、ベンチもあります。
12-ニュータウン
山頂からズーム撮影した三田市のニュータウンの風景です。下側中央にウッディタウンのザ・セレクトンプレミア神戸三田ホテル、イオン三田ウッディタウン、センチュリー大橋などが見えています。
中央はフラワータウン中心部のマンション群です。そのすぐ上に神戸市北区鹿の子台北町のビル群が写っています。
13-ニュータウン
山頂からズーム撮影した写真です。下段にウッディタウンの池田泉州銀行ビルやマンション群、中段にフラワータウンの富士が丘が写っています。
中央右に富士が丘のディアコルモ、富士が丘高層住宅、その右下に富士中体育館の青い大屋根が見えています。
14-多紀連山
頂上部の北側から北面を撮った写真です。手前左にJR福知山線、手前中央に武庫川、手前右に丹波篠山市古森の集落が見えています。後方の長い山並は多紀連山で最高峰は三岳(みたけ、793m)です。右下に舞鶴若狭自動車道がよく見えています。
■川代(かわしろ)導水路
国土地理院地形図を見ると、青色のまっすぐな破線が虚空蔵山をほぼ南北に通っています。これは東播用水の川代導水路で、篠山川の川代ダムから大川瀬ダム、呑吐ダムなどを経て播磨平野東部に農業用水・水道用水を送っており、農業や生活の安定に大きく貢献しています。
=以上=