千丈寺山 ~三田市で唯一の一等三角点がある山~
■千丈寺山(せんじょうじさん、590m)
フラワータウンから見ると北側に大きいどっしりとした山が見えます。これが千丈寺山です。山名は、標高が千丈(約3,030m)あるということではなく、かつて山上に千丈寺という寺院があったことに由来します。
次の写真はブイブイの森の展望所から撮影した千丈寺山(一番高い山)です。
三田市では唯一の一等三角点のある山ですが、あまり登られていないようです。複数のガイドブックに「千丈寺山はなぜか登山者が少ない」と記載されています。理由として考えられるのは、有名でない、交通が不便、駐車場が少ない、道標が整備されていない、急登・急下降があるということです。
実際に登って見ると、山また山の真っ只中を進みましたが、展望がよくて静かな山歩きが楽しめました。ルートは、乙原(おちばら)てんぐの森駐車場→松住大権現→千丈寺山頂→前山→北浦天満宮→車道歩き→乙原てんぐの森駐車場です。
山中には祠が点在していて、古くから信仰の山であったことがうかがわれます。
【注意点】
*乙原てんぐの森駐車場~千丈寺山頂の間は道標が整備されていますが、千丈寺山頂~北浦天満宮の間は道標がほとんどありません。地形図とコンパスでルートを判断できる人向きです。スマホのGPSアプリ(YAMAP等)があると便利です。
*降雨時や降雨直後の入山は避ける方が無難です。
*山と渓谷社刊「新・分県登山ガイド 兵庫県の山」では、危険度が★★(一部に岩場やすべりやすいコースがある)になっています。
*一般的な登山装備が必要です。
■参考写真(写真をクリックすると拡大表示できます。2016/02/04撮影)
1-案内板
てんぐの森の説明と千丈寺山(南千丈寺山)までの絵図が記載されています。
2-てんぐの森駐車場(無料)
真ん中のステンレスの箱は簡易トイレです。
3-トラロープ付きの急登
尾根までの間に急な登りがあります。
4-松住大権現
尾根上の少し広い場所に祠があり、祠前に護摩を焚いた跡がありました。
5-尾根
千丈寺山頂までは狭い尾根や岩の積み重なる尾根があります。
6-東側の山並
猪名川町の大野山などの山並が見えています。
7-頂上手前の大岩
大岩を乗り越えると千丈寺山頂です。
8-千丈寺山頂
後ろは千丈寺山の北側の山並です。
9-山頂の大岩と三角点
大岩の上が最高点です。手前に三田市唯一の一等三角点があります。三角点標石の一辺は一等18cm、二等と三等15cm、四等12cmなので、これは三田市最大の三角点です。
10-千丈寺大権現
山頂の岩壁直下に祠があります。天狗が出現しそうな雰囲気です。
11-千丈寺湖
山頂近くの岩場から見ると、眼下に三田市の水がめ・千丈寺湖が広がっています。残念ながら霞んでいますが、視程のよい日は広大な展望が楽しめるでしょう。後方の山並は六甲山地の北西にある丹生(たんじょう)山系です。
12-北浦天満宮
千丈寺山の南側の登山口です。ここから、てんぐの森駐車場まで車道を延々と歩いて戻りました。
=以上=