
クマ研究者、兵庫県立大学横山真弓教授に聞く! 日本列島は熊が支配しつつある?!
■クマ研究の専門家による話
*クマの研究者である横山真弓・兵庫県立大学教授によるわかりやすい説明が、下記youtubeにあります。
*横山教授は、人と自然の博物館の教授でもあり、獣医学博士でもあります。
*youtubeのタイトルは、下記の長いリンク名と同じです。
*このyoutubeは、安冨東京大学名誉教授との対談で2025/08/27に公開されました。
*下記リンクをクリックすると視聴できます。所要時間は53分15秒です。
*豊富な実例にもとづく説明があり、専門家でなくてもわかりやすいので、ぜひ視聴されることをおすすめします。
クマ研究者、兵庫県立大学横山真弓教授に聞く!日本列島は熊が支配しつつある?!安冨歩東京大学名誉教授。一月万冊
■youtubeを見て筆者の記憶に残った事項
*全国的にツキノワグマの生息分布域が拡大している。
・理由として「山が荒廃したから」というのは約150年前の話で、今は「人が手入れをしなくなり、山を使わなくなったから」
*30年前は保護が必要だったが、今は動物が増えすぎないように、人間がコントロールする必要がある。
*クマは毎年獲らないと増える。管理可能なレベルまで減らす必要がある。
*ツキノワグマの身体能力
・視力は弱い。白黒画像が見える程度である。
・嗅覚と聴力はよい。クマ鈴など高い音を出すものが有効。
・筋力が非常に強く爪もあるので、山菜取りなどで突然遭遇すると為す術がない。
*クマに食べ物を与えるのはダメ。これは犯罪的行動である。
*猟犬はクマ対応に役立つが、猟犬の飼育や訓練は素人には無理。
*クマ出没を防ぐには、柿などの誘因物を無くす(木を切る)こと。誘因物の71%は柿。
・調査にもとづく具体的資料あり。
・日本の農村には多数の柿の木があり、実を収穫しないので1本あたり約30kgの実が残ったままになっている。
*野生動物管理が必要であり、クマ対策には電気柵が有効。
・クマは最初に鼻で電気柵を探るので強烈な電撃を受けて退散する。
*クマ対策は行政による管理が必要で、専門知識を勉強した鳥獣対策員が必要。
■横山教授による記事(2024/12/10, Wedge ONLINE)
【増えすぎたクマ】このままでは人間のコントロール不能なフェーズに?クマ対応の「地域力」向上に必要なこと
■横山教授と研究については下記をご覧ください。
横山 真弓 (Mayumi Yokoyama) – マイポータル – researchmap
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所(森林・動物系) – 横山真弓
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