マダニの話 ~野外活動では皮膚の露出を避けよう~
■マダニが媒介するウイルス感染症による死亡事例
広島県福山市保健所は、同市の70代女性が「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に感染し、入院中の2020年5月8日に死亡したと発表しました。SFTSは主に近畿・北陸地方以西で発生しています。
*SFTSはマダニが媒介するウイルス感染症で、有効な治療方法が確立されておらず、致死率は10~30%です。
*日本国内では毎年60~90名前後の患者が報告されています。
*すべてのマダニがSFTSウイルスを持っているわけではありません。
*野外活動の際には、皮膚の露出を避けるなど、マダニから身を守るように注意しましょう。
■兵庫県内のSFTS発生状況
発生は非常に多いということではありませんが、致死率が高いので要注意です。
*2013年5月中旬と7月下旬に但馬地域で2件
*2017年7月中旬に播磨・姫路地域で1件
*2019年7月中旬に播磨・姫路地域で1件
*病原体はSFTSウイルス、媒介ダニはマダニ類です。
*潜伏期間は6~14日で、症状は発熱、消化器症状等で重症化し、死亡することがあります。
*2013年1月、国内で初めて患者が確認され、主に近畿・北陸地方以西で発生が見られます。
■ペットに注意
*SFTSウイルスに感染したイヌ、ネコから人間に感染する恐れがあります。
*厚生労働省のサイト「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A」に次の記述があります(サイトへのリンクは下記参考情報の兵庫県サイトにあります)。
●動物を飼育している場合、過剰な触れ合い(口移しでエサを与えたり、動物を布団に入れて寝ることなど)は控えてください。動物に触ったら必ず手洗い等をしましょう。
■参考情報
次の兵庫県のサイトに、マダニの生息場所、マダニから身を守る方法、咬まれた場合の対応などの情報がありますのでご覧ください。
マダニが媒介する日本紅斑熱などについても記載されています。
★マダニに注意!ダニ媒介感染症について
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf16/sfts.html
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