■三国ヶ嶽（みくにがたけ、698m）　別名：比僧山（ひそうさん）

三田・丹波篠山市境（摂丹境）に位置する三国ヶ嶽は兵庫県三田市の最高峰です。

三国ヶ嶽は国土地理院地形図に山名が記載されていない上に、近くの母子（もうし）の北にある三国ヶ岳（みくにがたけ、648m）と混同する恐れがあります。三国ヶ岳も三田・丹波篠山市境にある山です。嶽と岳の違いでまったく別の山を意味します。

 

かつて三国ヶ嶽山上に大規模な感応寺（かんのうじ）がありましたが、明智光秀軍によって焼失し、山麓の現在地（三田市小柿）に移りました。感応寺の山号・比僧山が山の名前になっていたようです。

 

 

 

■兵庫県三田市の最高峰

筆者は三田市の最高峰は大船山(653m)であると思い込んでいましたが、地形図を見ると三田・丹波篠山市境にもっと高い山があることがわかりました。一番高い山は三国ヶ嶽(698m)です。

 

 

 

■国土地理院地形図

地形図の永沢寺の南東（右下）の三角点(697.7m)が三国ヶ嶽の山頂です。

https://maps.gsi.go.jp/#16/35.014587/135.256316/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f0

 

 

 

■三国ヶ嶽（比僧山）への登山

令和２年３月３１日（火）に永沢寺から三国ヶ嶽へ登りましたのでご紹介します。登山口付近までマイカーで行ったので、密閉・密集・密接の三密状態は皆無でした。山中では誰にも遭遇しませんでした。

注：永沢寺の読みは、地名が「えいたくじ」、寺名が「ようたくじ」です。

 

【注意】

・登山前にネットの登山記録などを参考にして下調べをしてください。

・地形図には登山道の最初の部分しか記載されていません。落葉が大量にあり踏み跡はわかりにくいです。

・登山道には道標が皆無ですが、赤いテープが目印になります。

・ネットの登山記録を見ると、ベテランでも道間違いをしています。

・登山する場合は、経験者と同行するとともに、スマホGPS登山アプリで位置確認することが望ましいです。

・倒木が多数あり、足元は倒木・木の枝・落葉などが散乱しています。足の保護のため登山靴の使用をおすすめします。

・三田市小柿に「危険　熊出没にご注意ください」の注意標識がありました。

 

 

■参考写真（写真をクリックすると拡大表示できます。2020/03/31撮影）

 

1-登山口

県道49号線の峠越え最高点付近の東側に写真の場所があり、ここから入山します。

正面の小山の周囲の周回路を右へ行き、尾根に取り付きます。

 

2-登山口の目印

登山については記載されていません。

 

3-尾根の取り付き付近

枝などが散乱して歩きにくいです。踏み跡はわかりません。

 

4-赤テープと杭

これが登山道の目印になります。杭は正確にはわかりませんが、市境を示すものなのか、三国ヶ嶽までの全行程で見かけました。

 

5-登山道

ここがほぼ唯一の登山道らしい区間です。

 

6-倒木

赤テープを頼りに倒木を乗り越えて進みます。

 

7-赤テープとペンキ印

赤ペンキの矢印もところどころにあります。

 

8-小山

小山へ登ってもよいですが、右に平坦路があります。

 

9-平坦路

倒木を越えて右の平坦路に進みました。

 

10-左折地点

ここが間違いやすい地点です。前に赤テープがあるので直進したところ、赤テープが無くなりました。

どうも手前の倒木は通せん坊のようで、ここで左を見ると写真11の赤矢印が見えました。

 

11-左折地点の赤矢印

矢印の方へ進み左の尾根へ移ります。

 

12-赤テープ

左の木の幹に赤ペンキ、正面の木に赤テープが見えます。中央に杭もあります。

写真の左側は針葉樹の植林帯、右側は自然林になっています。事前にGoogle地図の航空写真を見ておくと、市境を進んでいることがわかります。

 

13-赤テープと杭

間違いなく、三国ヶ嶽頂上へ向かっています。

 

14-三国ヶ嶽（比僧山）頂上の三角点

頂上は樹林の中でまったく展望がありません（展望絶無）。

 

15-三国ヶ嶽（比僧山）頂上の山名板

 

16-感応寺（三田市小柿）

入口の石柱に「比僧山感應寺」と刻まれています。

 

17-大野山から見た三国ヶ嶽(2020/03/23撮影)

三国ヶ嶽の東にある猪名川町の大野山(おおやさん、754m)から撮った写真です。中央上の尖ったピークが三国ヶ嶽です。

右端近くの三角形のピークは三国ヶ岳(648m)、その左後に白髪岳(しらがだけ、722m)が見えています。

 

18-金山から見た三国ヶ嶽(2019/11/29撮影)

三国ヶ嶽の北西の丹波篠山・丹波市境にある金山(きんざん、540m)から撮った写真です。

中央の一番上が三国ヶ嶽で、そのすぐ左下に三国ヶ岳(648m)のピークが重なって見えています。右端のピークは愛宕山(あたごさん、648m)です。中央右下の道路は舞鶴若狭道です。

 

19-ブイブイの森の展望所から見た三国ヶ嶽(2019/09/14撮影)

三田市狭間ヶ丘のブイブイの森の展望所から撮った写真です。

後方左の三角形の山が三国ヶ嶽で、真ん中は有馬富士(374m)です。

 

＝以上＝